産業色彩技術協会

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一般社団法人産業色彩技術協会は、塗料塗装業界の進歩と発展を目指します。
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産業色彩技術協会って?

私は今まで、多くの団体や協会を作ってきました。目的は、団体を興して業界の標準化を進め、検定や資格制度を構築し、これによる資格や認証によって、業界全体の業務やビジネスを円滑にする為です。
 私が最初に作った団体は、日本耐震遮断装置連絡協議会といいまして、今でも、我が国のプロパンガス保安機器として、最初に作った製造基準や検査基準が運用されています。もう、40年も前に作った基準なのに、先日、プロパンガス大手の事業者の幹部の方より、「多喜さんが作った安全機器の基準・認証のお蔭で、今もプロパンガスの事故が少ない」と言って頂き、本当に嬉しく思いました。
 このように、私は何かの事業を立ち上げるとき、まず協会などの団体を設立し、そこで関係事業者が競争することなく、皆でやれるようにするのです。競争、特にコスト競争をしなくなれば、皆が利益を上げることが可能になり、そこからようやく、正しい技術開発や商品開発が出来る体力が養成されるからです。
 このような考え方は、実は、家元制度を大いに参考にしています。家元制度と言えば、生け花やお茶のお稽古事を思い起こしますが、我が国には、多くの家元があり、実に多くのお稽古事と言いましょうか、技芸種目が存在します。変わり種では、江戸時代にあった「縄縛術」。罪人を縄で縛る時に、その罪人の身分や刑罰の軽重によって縛り方を変える技芸があったそうで、縛る方のお役人には必須の資格だったようです。これらの技芸は、新しいやり方や手法・技術という知財が創出されたものであると言えます。我が国で家元制度が発達し、ビジネス的にも成功しているのは、そこに実に様々な知的財産権が関わっているからです。この知識や技量、場合によっては心構えにもランクを付け、そのランクに見合うかどうかを審査する基準を設け、さらには審査する者にも資格を与えて審査する、端的に言えばこれが家元制度の構造です。そしてこれは、先人の知識や技能を、合理的に学び、学んだ証が認められる、非常に効果的な制度なのです。

  さて、産業色彩(=塗装・塗料)です。これまで、塗装に関する技術やノウハウは、職人の経験や感覚に頼ってきました。その上、日本では「技術や仕事は教わるものでなく、先輩職人の技を見て学ぶ」ことが暗黙の了解であり、それが美徳とされてきました。これでは、せっかく培った技術や知恵が、継承されずに埋もれてしまう可能性があるのです。京都で300年の歴史を持ち、国宝・重要文化財の修理を専門とする有名な職人集団である某社も、近年、職人技を研修制度に整え後進に伝承しているといいます。塗装における職人の技術やノウハウも、立派な「知的財産」ですから、伝承されないのは本当に惜しいことだと思うのです。
 塗装に関する技術やノウハウをしっかりと収集・蓄積して体系化し、その上で資格・認証制度を構築し、多くの人や会社で共有する。塗料の最新の情報についてもいち早くその情報を会員に届ける。産業色彩技術協会は、塗料・塗装に関わる方たちが、安定して事業を進められるいろいろな施策を行っていきたいと考えています。

2015.08.03

多喜義彦のコラム

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