産業色彩技術協会

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色眼鏡から転じていろいろ。

 最近、デパートに行ったところ、色眼鏡(?)度付きサングラスを売っていた。専用眼鏡に各種サングラスが5枚ほど装着できる仕組みで、サングラスを跳ね上げると、通常の眼鏡として使用できる。面白いので、早速購入した。しかし、5種のサングラスをそれほど取っ替え引っ替えして掛け替える機会はあまりない。結局、室内では通常掛けている眼鏡に取り替えなくてはならない。サングラスは専用の大きな眼鏡ケースに入っているので、持ち歩くには、結構カサ張る。機能性に優れていても、いざ実用となるとなかなか難しい。タモリのようにサングラスがトレードマークとなっていれば良いが、こちらは一応教員なので、一日中サングラスで過ごすのは難しい。更に、学生を色眼鏡で見るなと言われかねない。

さて、もう45年以上も前のことであるが、新橋で塗料メーカーの役員の方に一杯ご馳走になった時のことである。日本工業規格(JIS)が色の慣用色名として和名147色を選んでいるが、地名が付けられている色は一色しかない。それが「新橋色」ということを教えてくれた。新橋色は緑みがかかった青色である。明治中期に化学染料が用いられるようになり、着物にも鮮やかな色が使われるようになった。大正5年、当時、花柳界の新興勢力だった新橋の芸者たちがこの色を愛用していたことから、それが一般にもハイカラな色として広まり「新橋色」として流行色となったということである。それまでの天然染料と違い、鮮やかな発色が当時の人にはとても新鮮に感じられたようである。新橋色はゆりかもめ新橋駅のテーマカラーでもある。

国の名前が商品の名前になっているのは、ご存知チャイナ、陶器のことである。漆もJapanまたはJapanese Lacquerと呼ばれている。主成分は漆樹によって異なり、主として日本・中国産漆樹はウルシオール (urushiol)、台湾・ベトナム産漆樹はラッコール (laccol)、タイやミャンマー産漆樹はチチオール (thitsiol) を主成分とする。空気中の水蒸気が持つ酸素を用い、生漆に含まれる酵素(ラッカーゼ)の触媒作用によって常温で重合する酵素酸化、および空気中の酸素による自動酸化により硬化する。最も一般的な用途は塗料である。漆器は木や紙などに漆を塗り重ねて作る工芸品である。漆塗りは伝統工芸としてその美しさと強靱さを評価され、食器や高級家具、楽器などに用いられている。NHK朝ドラ「まれ」の舞台となっている石川県輪島市で生産される漆器が輪島塗である。漆器を製作・販売する人をぬしや(塗師屋)と呼んでいたが、家具の塗装屋のことも、こう呼んでいた。

2015.08.03

川島徳道のコラム

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